考える秋
9月21日(水)
■公演は無事に終わったわけだが、すぐに休講分の振り替え授業があったりして、物事をゆっくりと考える暇がない。決算のようなものも、早くしなくてはならない。気は焦るが行動になかなか移せない。
■さらに言うと、来年の3月に新作を予定しているのだけれど、はっきり言って、頭真っ白状態。このことも、じわりじわりと自分に迫ってくる。
■脈拍のリズムという作品についていは、直接、間接含め、いろいろな感想をいただいている。ありがたい。予想通りというか予想以上に、ラストについての言及が多く、どうしようかなあと思っている。実は、あのシーンは、最後の最後まで難航した。難航というと語弊があるかもしれない。迷いみたいなものがあったと言えばいいか。なので、アイディアはあったものの、俳優に戯曲の形で配ったのは、たぶん9月に入ってからのことだったと思う。
■この迷いは、おそらく、劇作家としての自分と、演出家としての自分の乖離にある。出た結論は、演出家としてのものに近い。どこかの劇団に書き下ろしていたら、きっと別のラストシーンにしただろう。しかし考えたどのラストシーンも、私が上演する以上、「そんなの嘘」と思ってしまい、駄目だった。出た結論が、アレだった。
■思いいれがあるわけじゃないけど、あの作品は、あのシーンをもってでしか終わることを許されなかったのだ。本番の舞台を見続けて、何度も何度も考えたけれど、その考えが変わることはなかった。
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Comments
劇評サイトwonderland を編集している北嶋と申します。遅れましたが、9月公演に関して拙文を載せました。目を通していただければ幸いです。トラックバックも送りました。うるさくなりますが、ご容赦ください。
Posted by: 北嶋孝 | 2005.11.28 10:41 AM