表現することについて
エピローグだけでも立ち読みするといいと思うけれど、
あとがきで引かれたガンジーの言葉が素晴らしいので、紹介したい。
(引用)
あなたがすることのほとんどは無意味であるが、
それでもしなくてはならない。
そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、
世界によって自分が変えられないようにするためである。(ガンジー)
宮崎駿さんもインタビューの中で、
世の中を変えようと思ってやらないといけない、変わりはしないけれど、
のようなことを仰っていた。
なぜ演劇をやるのか?
やらない人からすると、よくわからないことがたくさんあると思う。
金にならないから、所詮、趣味だろ?とさえ思われる。
ちがうんだ。
演劇は世界に変えられないための、抗いだ。
うん。なんだかしゃきんとする。説得力がある。
誰だって、そうだ。
放っておいたら、向こうから来た理不尽で暴力的な何かに、
自らの生活や価値を強引に変えられてしまいそうだ。
そのために考え、声を挙げ、作品をつくる。
私はそのために、芝居を作る。
金になるか、ならないかは、また別の話だ。
もしも、金になるか、ならないかが最も重要で、
声を挙げること(表現すること)がそのための手段だとしたら、
それは順番がやっぱり逆のような気がする。
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